2012/12/14

三波春夫・・・  (元禄名槍伝 俵星玄蕃・・・










          私はこの忠臣蔵の物語をよく知らないの。
          まだテレビを見ていた頃にドラマで観た記憶はあるけれど          でも登場する四十七士の名前も知っているのはほんの少し。                 
          だから俵星玄蕃って誰? 杉野って誰? そんな程度なの。
          今回三波春夫さんのこの歌を聴いて          ちょっと知ってみたくなって検索してみました。
          本当に私何にも知らない。          この物語の時代から300年余りになるんですってね。
          と言われても          それがどういう時代だったのかもよくわかっていないの。          どうしようもないですね。




         忠臣蔵 四十七士


                 


          この中で名前を知っているのは数人でした。
          この歌に唄われている物語が          フィクションであることもはじめて知りましたし          忠臣蔵そのものが史実とは異なっている          という説があることも知りました。
          忠臣蔵では悪者にされている吉良上野介が          実は名君であったという説も定着しつつあるとのことでした。
          それはそれとして・・・          ということが許されるものなのかどうなのか・・・          私なんかには解りませんが・・・
          三波春夫さんの 「元禄名槍伝 俵星玄蕃」
          それでもそれでも何度聴いても
          この鮮明な情景描写に涙が出てしまう単純な私です。
          創作であると云われれば尚更          この発想力の素晴らしさは何なのだろうと思えてしまうのです。
          三波春夫さんて本当に凄い方だと改めて思ってしまいます。
          こんな方がいた同じ昭和を生きていたのに何にも知らなかった。
          何て勿体なかったんでしょう・・・  ね・・・  私の昭和・・・






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            元 禄 名 槍 伝  俵 星 玄 蕃

                     (昭和39年)



                  作詞 北村桃児
                  作曲 長津義司




             (一)

            槍は錆びても此の名は錆びぬ
            男玄蕃の心意気
            赤穂浪士の影となり
            尽す誠は槍一筋に 香る誉れの元禄桜



             (二)

            姿そば屋にやつしてまでも
            忍ぶ杉野よせつなかろ
            今宵名残りに見ておけよ
            俵くずしの極意の一手 これが餞(はなむ)け 男の心




               (浪曲)

               涙をためて振返るそば屋の姿を呼びとめて
               せめて名前を聞かせろよと口まで出たがそうじゃない
               云わぬが花よ人生は逢うて別れる運命とか
               思い直して俵星 独りしみじみ呑みながら
               時を過した真夜中に
               心隅田の川風よ流れてひびく勇ましさ
               一打ち二打ち三流れ
               あれは確かに確かにあれは山鹿流儀の陣太鼓

                  ・
                  ・
                  ・



               時に元禄十五年十二月十四日
               江戸の夜風をふるわせて響くは山鹿流儀の陣太鼓
               しかも一打ち二打ち三流れ
               思わずハッと立上り耳を澄ませて太鼓を数え
               「おう、正しく赤穂浪士の討ち入りじゃ」
               助太刀するは此の時ぞ
               もしやその中に昼間別れたあのそば屋が
               居りはせぬか名前はなんと今一度
               逢うて別れが告げたいものと
               けいこ襦袢に身を固め
               段小倉の袴股立ち高く取り上げて
               白綾たたんで後ろ鉢巻眼のつる如く
               なげしにかかるは先祖伝来
               俵弾正鍛えたる九尺の手槍を右の手に
               切戸を開けて一足表に踏み出せば
               天は幽暗地は凱々たる白雪を
               蹴立てて行手は松坂町・・・・・


                  ・
                  ・
                  ・


               吉良の屋敷に来て見れば 今 討ち入りは真最中
               総大将の内蔵之助見つけて駆け寄る俵星が
               天下無双のこの槍でお助太刀をば致そうぞ
               云われた時に大石は
               深き御恩はこの通り厚く御礼を申します
               されども此処は此のままに
               槍を納めて御引上げ下さるならば有難し


               かかる折しも一人の浪士が
               雪をけたててサク、サク サク、サク、サク、サク、
               「先生」
               「おうッ、そば屋か」


               いや、いや、いや、いや
               襟に書かれた名前こそ まことは杉野の十兵次殿
               わしが教えたあの極意 命惜しむな名をこそ惜しめ
               立派な働き祈りますぞよ さらばさらばと右左
               赤穂浪士に邪魔する奴は 何人たりとも通さんぞ
               橋のたもとで石突き突いて 槍の玄蕃は仁王立ち





             (三)

            打てや響けや山鹿の太鼓
            月も夜空に冴え渡る
            夢と聞きつつ両国の
            橋のたもとで雪ふみしめた 槍に玄蕃の涙が光る





         この歌を作詞した北村桃児さんというのは
         三波春夫さんのペンネームなのだそうです。



         詩も素晴らしいですけれどたった8分の中で
         これだけの壮大なドラマを表現してしまうなんて
         どんな才能を秘めていた方だったんでしょうね。



         知っているようで知らなかった三波春夫さん



         う~ん  昭和って摩訶不思議  昭和って奥が深い



         私も昭和をぎっしり生きてきましたけど
         知らないことが多すぎます。



         一からやり直さなきゃ^^;














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