2013/01/18

「逝く空に桜の花があれば佳し」・・・






派手な和服姿で「お客様は神様でございます」と舞台上で語る三波を「商売気たっぷりの成金趣味」と嫌味を言う者も少なくなかった。
しかし、三波自身は「お客様に自分が引き出され舞台に生かされる。お客様の力に自然に神の姿を見るのです。
お客様は神様のつもりでやらなければ芸ではない」という趣旨の発言をしている。
単なるリップサービスでも客に媚びている訳でもなく、客前で何かを披露するという芸の本質を語ったものであった。


― wikipedia より ―






「逝く空に桜の花があれば佳し」・・・

三波春夫さんの辞世の句であったといいます・・・





「逝く空に桜の花があれば佳し」・・・

「逝く空に桜の花があれば佳し」・・・





誤解であろうと嫌味であろうとすっくと立って受け止める・・・





凛と極めた芸ひとすじ・・・

世界に誇れる素晴らしい方だと思います・・・






すべてはこの句に・・・

「逝く空に桜の花があれば佳し」・・・








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三波春夫さんがお亡くなりになられて今年で10年になるのだそうです。
2001年4月14日、、 桜の花の中で生涯を閉じられたのでしょうか、、、



敗戦を満州で迎えシベリアの捕虜収容所での抑留生活を経て帰国。
帰国直後は共産主義に傾き、その後ソ連批判の反共産主義運動を展開されたのだと、、、
私は華やかな一面だけしか知りませんでしたが
波乱に満ちた生涯を送られた方だったんですね。



三波春夫さんが日本の心を伝えたかった
そのお気持ちも今になるとよくわかるような気がします。


まさに激動の昭和を芸ひとすじに磨きをかけ人々を酔わせた大衆歌謡の大御所、、、
とても明るいさっぱりとした気持ちの良いお人柄の方であったということでした。



ひとつのエピソードがそれを物語っていました。
宅配便を届けに三波春夫さんのお宅を訪ねたある方のお話でした。




ご立派な御殿のような邸宅に伺い恐る恐るチャイムを鳴らしたところ
広い玄関の奥から背筋をスッと伸ばした三波春夫さんが自ら
舞台そのままのニコニコしたお顔で現れて
気持ちの良いねぎらいの言葉をかけてくださったことが忘れられないと
そんな想い出を語っておられた方がネットの中にいらっしゃいました。




驕らず自らを律し芸の道ひとすじを極めて生涯を終えられた三波春夫さん。
若い頃私も父たちと一緒にテレビに釘付けになって聴いていたこの歌。



こうして何十年ぶりかに聴いてみると
歌に命を賭けるという意味がよくよくわかります。



天性の才能を磨いて磨いてまさに血を吐くような努力を重ねてここまで到達する、、、
そんな人はもうこの日本には現れることはないのでしょうね。



今ではもう真摯に芸を受け止める土壌すらないかと思われるような日本という国、、、
真摯な姿勢をどこかで笑ってしまうようなそんな国になってしまったような、、、



三波春夫さんに私は無条件で大きな拍手を送ります。


「逝く空に桜の花があれば佳し」・・・





そうなんですね・・・

そうなんですね・・・





本当にそうなんですよね・・・

この言葉に胸の奥深くから涙が湧いて・・・








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